妹と弟と俺
妹は言った
兄様、
わたし達は何故戦うのですか
わたしは戦いたくなんてありません
わたし達はなんでこんなことになっているのですか
わたしには解りません
兄様、
わたしは脆いのです
わたしは弱いのです
わたしは儚いのです
兄様、
兄様はそんなわたしをお嫌いですか
そんな妹は必要ありせんか
兄様、
わたしは兄様が大好きです
わたしには兄様が必要です
兄様、
わたしを犯してください
弟が言った
兄さん、
弓矢が死にました
零崎の一人に殺されました
兄さん、
何故黙っているんですか
僕は悔しくてしょーがないですよ
弓矢の質問に答えてやれなかったことが
悔しくて溜まんねーんですよ
兄さん、
仇を討ちましょう
弓矢の為にも
零崎を端から全部消しましょう
たった一人の妹の為にも
俺は思う
妹も弟も下らないと
何故戦うのか等は愚問
そんな事は殺し名の前では何でもない
仇を討つなんて妄想
阿呆もいいところ
何故二人がそんな事を言ったのか
分からない
俺には
解らない
それは恐らく
死んでも解らない
否
解らなくとも同じ事
なのかもしれない
